【壱百満天原サロメ / Hyakumantenbara Salome】にじそうさくは単なる即売会じゃない共創の場

壱百満天原サロメ / Hyakumantenbara Salome

今回、私たちは、にじさんじライバーの壱百満天原サロメさんのコスプレをした参加者による、とある二次創作イベントのレポート動画を徹底的に分析しました。

その動画が私たちに突きつけた最も重要な結論は、これです。


結論:二次創作イベント『にじそうさく』は、単なる同人誌即売会ではありません。クリエイターたちが既存の枠を超えた想像力を爆発させ、来場者との深い共感とユーモアを共有することで、共に文化を創造し、進化させる『共創の場』なのです。


この結論は、動画全体を貫く強力なメッセージであり、この記事を通して何度でも強調させていただきます。単なる二次創作物を消費する場ではなく、そこには参加者全員が織りなす、熱狂的な「創造のうねり」が存在するのです。

さあ、その熱い渦の中へ、ご案内しましょう。


「にじそうさく」:コスプレイヤーが巡る、熱狂とカオスの舞台裏

動画は、VTuber「壱百満天原サロメ」さんの姿に扮した配信者が、にじさんじの二次創作オンリーイベント「にじそうさく」の会場を巡るライブ配信形式で進行します。イベント会場である東京ビッグサイトを思わせる巨大な建物がぼやけて映し出される導入は、まるでこれから非日常の世界へと足を踏み入れるかのような期待感を煽ります。

ぼやけた巨大なイベント会場の建物
ぼやけた巨大なイベント会場の建物 (引用元: YouTube動画「にじウソうさく02会場」by 壱百満天原サロメ / Hyakumantenbara Salome [00:00] https://www.youtube.com/watch?v=WQzfVn8wMQM#t=0s)

会場に到着した配信者は、「今日二重創作会場に来たっていうのに…帰ってるっていうよりは、置いてくれてるけど?なんかその作者さん本人もお買い物いっちゃって?いない人が結構多いっぽいですね」と、同人誌即売会ならではの牧歌的な雰囲気を伝えます。

「ぼっち参戦で胃が痛い」という配信者の正直なコメントには、多くの視聴者が共感を示しました。この「ぼっち参戦」という言葉の裏には、同じ趣味を持つ仲間たちとの交流を求める一方で、一人でイベントに臨むことの、ある種の緊張感や不安が透けて見えます。しかし、それこそが、非公式イベントという場が持つ、予測不能な面白さの始まりでもあるのです。

そして、各サークルを巡る中で明らかになるのは、クリエイターたちの想像力の豊かさと、そこに満ちたユーモアです。まさに、「二次創作イベント『にじそうさく』は、単なる同人誌即売会ではなく、クリエイターたちが既存の枠を超えた想像力を爆発させ、来場者との深い共感とユーモアを共有することで、共に文化を創造し、進化させる『共創の場』」であるという核心を浮き彫りにしていきます。


クリエイターたちの狂宴:驚きと笑い、そして深い愛に満ちた作品群

動画では、個性豊かなサークルとその作品が次々と紹介されます。それぞれの作品には、公式IPへの深いリスペクトと、それを大胆に解釈し、新たな命を吹き込むクリエイターの情熱が宿っています。

BADEND保護団体:「15禁」TRPGシナリオに宿る創作の爆発力

最初に登場したのは「BADEND保護団体」。「壱百満点原サロメ」のコスプレをした配信者は、その「15禁」の表示に注目しつつ、デフォルメされたマゼンタ色のキャラクターが目を引くTRPGシナリオ「Beautiful DAY」を紹介します。

この作品について配信者は、「もともとはブレンダーしてない人のやつなのよね。なんか今回天形が降りたみたいな感じで、3日でバーッて作って出しますみたいな感じのやつだったはず」と語ります。これは、クリエイターの突発的なインスピレーションと、それを驚異的なスピードで形にする技術(Blender)の融合を示しています。

Blenderは、3Dモデリングからアニメーション、シミュレーションまで可能なオープンソースの統合型3Dグラフィックソフトウェアです。これを「3日」で習得し、作品に落とし込むという発想は、まさに短期間での集中と情熱がもたらす創作の爆発力と言えるでしょう。

ハッピーラビット(Happy Rabbit co.):企業IPの境界線で踊る「愛」の葛藤

次に紹介されたのは「ハッピーラビット」のウサギのアクリルスタンド(全15種、シークレットあり)。「企業で公式に作っているグッズなんですが…今回、ちょっと今回の…あのアクエストは…ちょっとあんまり置いて…ちょっと会社にばれちゃうの…」というサークル主のコメントに、配信者は「ギリギリ恋してませんか?サーカーのした」「若干アウトよりでは」と反応します。

これは、非公式二次創作イベントにおけるIP(知的財産)の「グレーゾーン」をユーモラスに描いています。公式IPへの「愛」が、時にその境界線を曖昧にし、スリリングな創作活動を生み出す現場のリアルを垣間見せています。

企業としては著作権保護が必須ですが、ファンコミュニティにおいては、その「愛」が作品を生み出す原動力となり、結果的にコンテンツ全体の活性化に貢献するという、複雑な相互作用が存在するのです。

おはる工房:ハンドメイドに息づく「推し活」の情熱

「おはる工房」が頒布するのは、特定のVTuberキャラクターのぬいぐるみ「にじパペット」のハンドメイド着せ替え衣装。特に「地雷衣装」というサブジャンルが目を引きます。

「推しが可愛くなる!」というキャッチコピーは、現代の「推し活」文化を象徴しています。ファンが推しを応援するだけでなく、自らグッズを制作し、それを着用させることで、より深く推しの世界観に入り込むという能動的な関わり方です。ハンドメイドならではの温かみと、一つ一つに込められたクリエイターの丁寧な「推しへの愛」が、購買者の心を強く惹きつけます。

YAPI工房:65万円の「ベッド教本」が問いかけるユーモアとアート

「もう死にせですよね。もう15年ぐらいやられてるんじゃないの?」と紹介される「YAPI工房」。ここで登場するのは、「鳴き方教本『ベッドはこう嗅げ』B5 65頁 65万円」という、常識を覆す価格設定のジョーク商品です。

「1ページ1万円だけどワンチャン買ったほうがいいのかもしれませんよね」という配信者のコメントは、このジョークに対する見事なツッコミです。この作品は、金額の「65」やページ数「65」という数字のこだわりが強調され、純粋な商品価値を超えた「コンセプトアート」としての側面を持っています。ユーモアやパロディを作品に昇華させることで、単なる同人誌ではなく、アート作品としての価値を創出しているのです。

麺工房eli bridge:ラーメンとTRPGの奇妙な融合、そして「食レポバトル」

「麺工房eli bridge」は、「ラー×オム(シリアス)」「トマト麺(会場限定頒布)」といった、ラーメンを模した(あるいはラーメンそのもの?)ユニークな作品を提供しています。

「シリアスの面がある」「火水率が低めの面」といったラーメン用語を作品のテーマ(シリアスかギャグか)に置き換える表現技法は、クリエイターの言語センスと遊び心が光ります。 そして極め付けは、作品(ラーメン)の解釈を巡るサークル主との対話です。

配信者:「オムは絶対に麺を包み込んでるんだからオムが攻めだろって思ってたんですけど、これってオムが包み込んでるようだって実はラーが精神面的に上を行ってるんですね」 サークル主:「そうなんですよ。よく分かりで…うなってしまいましたわ!」 配信者:「待って!待って!このベーコンはベーコンって一体どういう立ち位置なんですか?」 サークル主:「これは解釈が分かれるところではあるんですけど、まあこのカオス感もラーメンの楽しいところではあるんですが」

この対話は、単なる食レポを超え、作品の深層にあるテーマやキャラクターの関係性を探求する、まるで哲学的な議論のようです。

麺工房eli bridgeのおしながきパネル(ラー×オム、トマト麺、TRPG本)
麺工房eli bridgeのおしながきパネル(ラー×オム、トマト麺、TRPG本) (引用元: YouTube動画「にじウソうさく02会場」by 壱百満天原サロメ / Hyakumantenbara Salome [26:58] https://www.youtube.com/watch?v=WQzfVn8wMQM#t=26m58s)

極めつけは、サークル主と配信者によるラーメンの「啜り合いバトル(ASMR)」。「監督の麺すすりに対抗しだす流れバカ笑いましたわ????」という視聴者コメントが示す通り、この突発的なパフォーマンスは会場の空気を巻き込み、視聴者を爆笑の渦に巻き込みました。

これは、「二次創作イベント『にじそうさく』は、単なる同人誌即売会ではなく、クリエイターたちが既存の枠を超えた想像力を爆発させ、来場者との深い共感とユーモアを共有することで、共に文化を創造し、進化させる『共創の場』」であるという結論を、五感で理解させるような瞬間でした。

へるし〜ももにく:デフォルメされた可愛らしさの追求

「へるし〜ももにく」では、ライバーの名前が入った「おなまえキーホルダー」や「まめわこまめまきまきステッカー」といった可愛らしいグッズが紹介されます。特に「65種類見た後だったら全部許せますわよねこれ」という配信者のコメントは、先の「65万円」のジョークを逆手に取ったユーモアで、価格設定の妙が際立ちます。

ちょまりこっ!:謎を解き明かす「融合合体ぬいぐるみ」

「ちょまりこ合同サークル」からは、フルカラー30ページという贅沢な漫画「君と一緒にいたいだけ。」と、その内容を読み解くことで真の魅力がわかるという「ちょまりこ融合合体ぬいぐるみ」が紹介されます。

視聴者コメントには「ちょまりこの謎の値段設定、2人の誕生日(ちょま→10/08、りこ→01/19)の融合価格です。ちょまりこが融けるよ」という解説が寄せられており、これはクリエイターとファンの間で共有される「知る人ぞ知る」情報が、作品の価値を一層高めるという典型例です。単なるグッズではなく、物語の背景と連動した体験型の商品設計は、現代のコンテンツ消費の新たな形を示唆しています。

ころ山ぴっぴ:可愛さとダークネスのコントラスト

「ころ山ぴっぴ」の新刊「ころ活はじめました」は、「ころびった達の恋愛が見られる?!」という説明とは裏腹に、「コロシ活動」を匂わせるギャップが特徴です。可愛らしいイラストと、その背後に潜むダークなユーモアのコントラストが、作品に深みを与えています。

憂鬱Pazuka:「2434ページ」のジョークとホログラムの誘惑

「憂鬱Pazuka」が提供する新刊は「市場調査レポート!~庶民のおかし編~」で、「2434ページあります」という、YAPI工房に続くページ数のジョークが炸裂します。これはもはや、物理的な厚さではなく、そのユーモアのスケールで読者の想像力を刺激する作品です。

ねこ豆堂:ラーメン「啜り合い」と「価値観の哲学」

そして最後に登場する「ねこ豆堂」では、男性キャラクター(レオス・ヴィンセントのコスプレをしたサークル主)との間で、驚きの「ラーメン啜り合い」が発生します。

シリアスなパネルに突如現れたオムライスの写真
シリアスなパネルに突如現れたオムライスの写真 (引用元: YouTube動画「にじウソうさく02会場」by 壱百満天原サロメ / Hyakumantenbara Salome [57:37] https://www.youtube.com/watch?v=WQzfVn8wMQM#t=57m37s)

「ラーメンの啜り合いで今月1番笑いました」という視聴者コメントが示す通り、シリアスな作品紹介パネルに突如ラーメンが登場し、その「現物」を「啜る」というパフォーマンスは、動画全体のカオスを最高潮に引き上げました。

さらに、配信者とサークル主の間で交わされる「豆猫は当然生きている」「(非公式グッズは)違法じゃん」「ここの法律というのは人それぞれの解釈があると思うんですよ。私がこれが許されると思っていたのであれば許されるし、許されないと思ったのなら許されない。そう、そういった心持ち一つで世界は変わる」という哲学的な問答は、非公式二次創作という場所が、既成概念や法律の枠を超えた「表現の自由」を追求し、新たな価値観を提示する場であることを示唆しています。

そして、その場での決済が「PayPay」で可能という、現代のデジタル社会とのギャップもまた、独特のユーモアを生み出しています。「PayPay対応してるの本当に笑いましたわ」というコメントは、その瞬間のシュールさを捉えています。

これら一つ一つのサークルと作品の紹介は、まさに「二次創作イベント『にじそうさく』は、単なる同人誌即売会ではなく、クリエイターたちが既存の枠を超えた想像力を爆発させ、来場者との深い共感とユーモアを共有することで、共に文化を創造し、進化させる『共創の場』」であるという結論を裏付けるものです。


「にじそうさく」が育む、共創とコミュニティの力

「にじそうさく」のような非公式二次創作イベントは、日本のサブカルチャーにおいて極めて重要な役割を担っています。そこは、公式コンテンツへの「愛」を原動力に、ファン自身がクリエイターとして新たな価値を生み出す「共創」の場です。

  • クリエイターとファンが一体となる場: 参加者は単なる消費者ではなく、作品の背景や意図を理解し、深く共感し、時には作品の一部(解釈)を創造する共同作業者となります。サークル主が「ここまで私の面を分かってくれる方がいらっしゃると思います」と感動する場面は、その共創の喜びを鮮やかに描き出しています。
  • 表現の自由と多様性の尊重: 公式の枠にとらわれない、時に過激で、時に哲学的な表現は、この非公式な場だからこそ許容され、新たな才能の発見や表現方法の実験の場となります。
  • 熱狂を共有するコミュニティ: 「喉を潤すために水分補給を」「塩分も摂って脱水対策は完璧のようで…」といった視聴者コメントは、イベント会場の熱気と、参加者全員が共有する連帯感を伝えます。作品へのコメントだけでなく、イベント全体の運営や参加者への気遣いが見られるのは、このコミュニティが持つ温かさの証拠です。

「同人作成という推しに対する愛とファンに対するファンサ愛が味わえる にじウソうさく配信が初夏の風物詩になってるの好き。会場で流してる人、会場でコスプレしてる人、創作してる人。買う人、ファンと推しがあって初めて完成されるコンテンツ」という視聴者の言葉は、このイベントの本質を完璧に捉えています。まさに、全員がいて初めて完成する、生きた「共創のコンテンツ」なのです。


未来への示唆:コンテンツとコミュニティの新たな形

今回の「にじそうさく」の事例は、これからのコンテンツ産業とファンコミュニティのあり方について、多くの示唆を与えてくれます。

  • 「推し活」経済の深化: ファンは単なるコンテンツの受け手ではなく、自らクリエイティブな活動に参加することで、推しへの愛を表現し、さらには経済活動(ハンドメイドグッズの制作・販売など)に貢献するようになりました。これは、ファンコミュニティが消費と生産の両面を内包する、より複雑で有機的な生態系へと進化していることを示しています。
  • AIと創作の融合: Blenderの短期間での習得や、それに伴う創作スピードの向上は、AI技術の進化がクリエイティブ産業にもたらす可能性を予見させます。AIによる画像生成やアシスト機能は、これまで専門的なスキルが必要だった分野の参入障壁を下げ、より多くの人が創作活動に携わるきっかけとなるでしょう。しかし、動画が示すように、最終的に作品に「魂」を吹き込むのは、クリエイターのユニークな発想と、その作品に込められた「愛」であることに変わりはありません。
  • リアルとバーチャルの融合体験: VTuberの二次創作イベントである「にじそうさく」は、バーチャルな存在がリアルな世界でコミュニティを形成し、交流する場として機能しています。コスプレ、ライブ配信、物理的なグッズ販売は、デジタルとアナログの境界線を曖昧にし、より没入感のある体験を創出しています。

このように、「二次創作イベント『にじそうさく』は、単なる同人誌即売会ではなく、クリエイターたちが既存の枠を超えた想像力を爆発させ、来場者との深い共感とユーモアを共有することで、共に文化を創造し、進化させる『共創の場』」であり続けているのです。この共創の精神こそが、今日の、そして未来のコンテンツ文化を形作っていく原動力となるでしょう。


まとめ:熱狂が織りなす「創造の祭典」

今回の動画は、日本の二次創作文化が持つ奥深さと多様性、そしてその根底にあるクリエイターたちの限りない情熱を、私たちに鮮やかに見せつけてくれました。

「今年はランダム多すぎますわよ」「怖い1908年に融合体の何かルールがあるのもそれは連携術師じゃん」といった、作品へのユーモラスなツッコミや深読み、そしてその背後にある深い理解と愛。これら全てが、「二次創作イベント『にじそうさく』は、単なる同人誌即売会ではなく、クリエイターたちが既存の枠を超えた想像力を爆発させ、来場者との深い共感とユーモアを共有することで、共に文化を創造し、進化させる『共創の場』」であるという結論を、揺るぎないものにしています。

このイベントは、単に「物を買う」「作品を見る」だけでなく、「体験する」「共感する」「共に創造する」という、多層的な価値を提供する場なのです。

来年の「にじそうさく」も、きっとこの熱狂と創造のうねりは止まらないでしょう。その時、また新たな「共創の物語」が生まれることを、心から楽しみにしています。


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