【ポケモン映画の再評価!?】『キュレムVS聖剣士ケルディオ』は本当に駄作なのか徹底検証！
結論：『キュレムVS聖剣士ケルディオ』は、ストーリーの単純さやキャラクターの掘り下げ不足から「駄作」と評されることが多いが、キュレムの描写、主題歌の魅力、そして興行収入といった多角的な視点から再評価することで、一概に切り捨てるべき作品ではないことがわかる。むしろ、ポケモン映画というブランドの強さ、時代背景、そして主題歌のクオリティによって支えられた、ある種の「異端作」として位置づけられる。
導入
「ポケモン映画って、どれも感動する名作ばかり…」
そう思っているあなた！ちょっと待ってください！実は、ファンの間では「なかったこと」にされている（？）作品があるんです。それが今回取り上げる『劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ キュレムVS聖剣士ケルディオ』。
公開当時から「中身スカスカ」「ストーリーが意味不明」と酷評の嵐。しかし！本当にそこまで酷いのでしょうか？本当に駄作なのでしょうか？
今回は、ポケモン大好きライターの私が、徹底的にこの映画を検証し、その真相に迫ります！この記事を読めば、
- なぜ『キュレムVS聖剣士ケルディオ』が駄作と言われるのかが分かる！
- 本当に見る価値がないのか、新たな発見があるかも！？
- 他のポケモン映画との比較で、何が問題だったのかが明確になる！
さあ、伝説の駄作（？）の真実を、一緒に探求していきましょう！
主要な内容
1. なぜ駄作と言われるのか？ ストーリーのスカスカ具合を、構造的な視点からチェック！
まず、多くの人が指摘するのが「ストーリーの薄さ」。
映画のあらすじをざっくり説明すると…
見習いポケモンのケルディオが、聖剣士（コバルオン、テラキオン、ビリジオン）に認められたくて、キュレムに無謀な戦いを挑みます。しかし、あっけなく敗北。怖くなって逃げ出してしまいます。その後、サトシたちと出会い、勇気を取り戻し、再びキュレムに挑む…という物語。
…どうでしょう？短くまとめたとはいえ、これだけ聞くと「え、それだけ？」って感じませんか？
この映画、本編が約70分と、他のポケモン映画に比べて短いんです。これは、同時上映の短編アニメ「メロエッタのキラキラリサイタル」を含めた上映時間に対する配慮も影響していると考えられます。その短い時間の中で、ケルディオの成長、キュレムとの戦い、サトシたちとの交流を描こうとした結果、物語の各要素が十分に掘り下げられず、薄味になってしまったのです。
物語の構造的な問題点として、起承転結の「承」と「転」が弱い点が挙げられます。ケルディオがキュレムに挑む理由、敗北後の葛藤、そしてサトシたちとの出会いによる変化が、表面的な描写に留まっているため、感情的な繋がりが希薄になっています。
あるYouTubeのレビュー動画では、「クライマックスでサトシが配管拾って氷叩くシーンがピーク」と評されています。 引用元: 映画レビューに見せかけたエンタメチャンネルです …それ、本当にクライマックスですか（笑）？このシーンは、サトシの行動力と友情を示すものではあるものの、物語全体のクライマックスとしては唐突であり、感動を呼ぶには至らなかったと言えるでしょう。
2. キャラクター描写が浅すぎる!? ケルディオの行動原理と心理描写の欠如
ストーリーの薄さに拍車をかけているのが、キャラクター描写の甘さです。特に、主人公であるケルディオの行動原理がよく分からない！
- なぜ、聖剣士になりたいのか？
- なぜ、キュレムに無謀な戦いを挑むのか？
- なぜ、一度負けただけで逃げ出すのか？
これらの「なぜ？」に対する明確な答えが、映画の中で十分に描かれていません。ケルディオの動機は「聖剣士に認められたい」という表面的な願望に終始しており、その背景にある感情や葛藤が掘り下げられていないため、視聴者はケルディオの行動に共感しづらいのです。
心理学的な視点から見ると、ケルディオの行動は、自己肯定感の低さや、承認欲求の強さから来ていると解釈できます。しかし、映画ではこれらの要素が明確に描写されていないため、ケルディオがただのわがままな子供のように見えてしまう可能性があります。
コメント欄を見てみると、「ケルディオが悪くね？」という意見も多く見られます。 引用元: 映画レビューに見せかけたエンタメチャンネルです
視聴者の中には、ケルディオの身勝手な行動に共感できなかった人も多かったようです。共感できない主人公の物語って、なかなか感情移入しづらいですよね…。
3. キュレムは悪者？ むしろ株が上がったという声も!? 強さの裏にある知性と包容力
一方、敵役（？）であるキュレムの描写には、意外な評価が集まっています。
本来、キュレムは『ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2』で初登場した伝説のポケモンで、レシラムとゼクロムという2匹の伝説のポケモンを吸収合体できる、最強クラスのポケモンです。
しかし、この映画では…
- ケルディオの無謀な挑戦を、冷静に受け止める。
- 敗北したケルディオに、厳しい言葉をかける。
- いざとなれば、サトシたちを守る。
…と、意外と大人な対応を見せるんです！
キュレムの言動は、単なる強さだけでなく、知性と包容力をも感じさせます。ケルディオの未熟さを見抜き、あえて厳しく接することで、成長を促そうとしているようにも解釈できます。また、サトシたちを守る姿は、キュレムが単なる破壊者ではなく、自然のバランスを保つ存在としての側面を持っていることを示唆しています。
「キュレムの株がただ上がるだけの映画」というコメントもあるように、キュレムの落ち着いた態度や圧倒的な強さに、魅力を感じた人も少なくありません。 引用元: 映画レビューに見せかけたエンタメチャンネルです キュレムのキャラクターは、強さだけでなく、深みのある内面を持つ存在として描かれており、それが視聴者の心を掴んだ要因の一つと言えるでしょう。
4. 興行収入は悪くない？ 2012年のアニメ映画事情とポケモンブランドの底力
散々な言われようの『キュレムVS聖剣士ケルディオ』ですが、興行収入は意外と悪くありません。なんと、36.1億円を記録し、2012年の邦画ランキングで7位、全体で9位にランクインしています。 引用元: ポケモン映画「キュレム ＶＳ 聖剣士ケルディオ」の興収は36.1億円、邦画で7位、全体で9位 – ポケモンメモ
ただし、これはあくまで「ポケモン映画」というブランド力があってこそ。同時期に公開された他のアニメ映画と比較すると、突出して高いわけではありません。例えば、2012年には『ONE PIECE FILM Z』が68.7億円の興行収入を記録しており、ポケモン映画のブランド力だけで高い評価を得たとは言い切れません。
2012年は、スタジオジブリ作品がなかったため、アニメ映画全体の興行収入が伸び悩んだ年でもありました。 引用元: 2012年アニメ映画、興行収入10億突破は13本 – メディア芸術カレントコンテンツ そのため、『キュレムVS聖剣士ケルディオ』の興行収入も、相対的に高く見えたのかもしれません。しかし、競合作品が少なかったとはいえ、36.1億円という数字は、ポケモンというブランドの底力を示すものであり、一定の評価に値すると言えるでしょう。
5. ローラの歌は神曲!? 意外な高評価ポイントと音楽の持つ力
映画の内容はさておき、主題歌「Memories」は、意外なほど高評価なんです！
この曲を歌っているのは、タレントのローラさん。映画では、ダルマッカ弁当を売る店員の声優も担当しています。 引用元: ローラ、セカンドシングル発売予定を明言！｜シネマトゥデイ
「ローラの歌唱力が凄かったってことしか記憶にない」というコメントもあるように、ローラの歌声と、どこか切ないメロディーが、映画の雰囲気に合っていると感じた人が多かったようです。 引用元: 映画レビューに見せかけたエンタメチャンネルです
主題歌だけは、本当に名曲！ぜひ一度、聴いてみてください！音楽は、映画の印象を大きく左右する要素の一つです。「Memories」は、映画本編の評価が低いにも関わらず、多くの人々に愛され続けており、音楽の持つ力を改めて認識させられます。
6. ポケモン映画における「成長物語」の変遷と『キュレムVS聖剣士ケルディオ』の特異性
歴代のポケモン映画を振り返ると、「成長物語」は一貫したテーマとして存在します。初期の作品では、サトシ自身の成長が中心でしたが、次第に、ゲストキャラクターやポケモンたちの成長が描かれるようになりました。
『キュレムVS聖剣士ケルディオ』も、ケルディオの成長を描いた作品ですが、従来のポケモン映画とは異なる点があります。それは、ケルディオの成長が、自己中心的な行動から脱却し、他者への思いやりを持つようになるという点です。
しかし、その過程が十分に描かれていないため、ケルディオの成長が唐突に感じられ、共感を呼ぶには至らなかったと考えられます。従来のポケモン映画では、成長の過程が丁寧に描かれ、感動を呼ぶ要素が盛り込まれていましたが、『キュレムVS聖剣士ケルディオ』では、その点が不足していたと言えるでしょう。
結論
『劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ キュレムVS聖剣士ケルディオ』は、確かにストーリーやキャラクター描写に難がある作品でした。しかし、キュレムの魅力や、ローラの歌声など、見どころが全くないわけではありません。興行収入も、ポケモンというブランド力を考慮すれば、一定の成功を収めたと言えるでしょう。
もしあなたが、
- ポケモン映画を全て見たい！
- キュレムが好き！
- ローラの歌声が好き！
というのであれば、一度見てみても良いかもしれません。
ただし、過度な期待は禁物！「駄作」という先入観を持って見ることで、逆に新たな発見があるかもしれませんよ？
さあ、あなたも『キュレムVS聖剣士ケルディオ』の世界へ、飛び込んでみませんか？（もちろん、自己責任で！）本作は、ポケモン映画の歴史において、必ずしも成功作とは言えないかもしれませんが、多角的な視点から再評価することで、新たな魅力が見えてくるかもしれません。そして、それがポケモンというコンテンツの奥深さを物語っているのではないでしょうか。
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