2025年11月23日
「え、ダスちゃん、あのハウスダストさんが…!?」
そう思われた方もいるかもしれません。実は、つい最近、流産を経験しました。
幸せムード満載の動画が多い中で、この話をするのは少し迷いもありました。しかし、流産は決して珍しい経験ではなく、多くの女性が孤独感や自己否定に苛まれる現実があります。そこで、この経験を通して得た知識や感情、そして私自身が前を向くために、この場を借りて流産について深く掘り下げてお話したいと思います。流産は、心身ともに大きな影響を与える経験であり、決して一人で抱え込むべきものではありません。この記事では、流産の現実、心身のケアの重要性、そしてその後の妊娠への向き合い方について、深く掘り下げて解説していきます。流産を経験した方、そしてその可能性を抱えている方々が、この情報を通じて少しでも心の安らぎを得て、前向きに歩んでいくための一助となれば幸いです。
1. 流産は決して珍しいことではない:現実を知る
「流産」という言葉は、まるで個人の不幸のように聞こえるかもしれません。しかし、現実は異なります。流産は、決して珍しい出来事ではなく、多くの女性が経験する可能性があるものです。
え、そうだったの!?って私も思ったんだけど、実は、妊娠した人の約15%が流産を経験するそうなんです。つまり、決して珍しいことではないんです。
この数字は、私自身も初めて知ったときには衝撃的でした。しかし、この事実を知ることで、流産を経験した人が感じる孤独感を少しでも和らげることができるはずです。
さらに、流産の時期についても知っておくべきことがあります。
過去 3 年以内に流産・死産を経験された方の半数以上が、妊娠 12 週未満の… 引用元: 流産・死産等に係る医療機関等における支援のための調査研究
この調査結果からもわかるように、妊娠初期(妊娠12週未満)の流産が最も多く、その原因は多岐にわたります。最も一般的な原因は、胎児の染色体異常です。これは、受精卵の形成過程で生じるもので、両親の遺伝子とは関係なく起こることがほとんどです。その他にも、母体の年齢、子宮の異常、ホルモンバランスの乱れ、感染症、生活習慣などが流産の原因として挙げられます。
流産の原因が特定できないことも少なくありません。しかし、多くの場合は、誰のせいでもないということを強く認識することが大切です。自分を責める気持ちは痛いほどよくわかります。しかし、自己嫌悪に陥ることは、心身の回復を遅らせる可能性があります。流産は、あくまでも「起こりうる」ことの一つであり、その原因を特定することよりも、その後のケアに重点を置くことが重要です。
2. 流産後の心と体のケア:心身の回復のために
流産は、心身ともに大きな負担がかかる経験です。悲しみ、喪失感、自己否定といった精神的なダメージだけでなく、ホルモンバランスの急激な変化による体調不良も伴います。
流産を経験した女性の多くが、1年以上経っても身体的、精神的な不調を感じるというデータもあるんです。
過去 3 年以内に流産・死産を経験された方の半数以上が、妊娠 12 週未満の… このように、当事者のなかには流産・死産経験後 1 年以上経過していても身体面及び精… 引用元: 流産・死産等に係る医療機関等における支援のための調査研究
このデータは、流産が単なる「通過点」ではなく、長期的な影響を及ぼす可能性があることを示唆しています。そのため、流産後の適切なケアは、心身の回復のために不可欠です。
2-1. 心のケア:感情を受け止め、表現する
流産後の心のケアは、まず自分の感情を認識し、受け入れることから始まります。悲しみ、怒り、喪失感、罪悪感など、様々な感情が入り混じるのは自然なことです。これらの感情を無理に抑え込まず、表現することが大切です。
- 感情の表現方法:
- 日記をつける: 自分の気持ちを言葉にすることで、感情を整理し、客観的に見つめ直すことができます。
- 信頼できる人に話す: 家族、友人、パートナーなど、信頼できる人に自分の気持ちを打ち明けることで、孤独感を和らげ、共感を得ることができます。
- 専門家への相談: 産婦人科医やカウンセラーなど、専門家に相談することで、適切なアドバイスやサポートを受けることができます。
- 泣く: 感情を外に出すことは、心の負担を軽減するために有効です。
2-2. 体のケア:休息と健康管理
流産後の体のケアは、十分な休息と健康管理が重要です。ホルモンバランスの変化によって、体調が不安定になりやすい時期です。
- 十分な休息: 体力の回復には、十分な睡眠と休息が必要です。無理な活動は避け、心身を休ませるように心がけましょう。
- バランスの取れた食事: 栄養バランスの取れた食事を心がけ、体に必要な栄養素を摂取しましょう。特に、鉄分や葉酸などの栄養素は、体力の回復に役立ちます。
- 適度な運動: 体調が回復してきたら、軽い運動を始めましょう。ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かすことで、心身のリフレッシュにつながります。
- 医師の診察: 出血や腹痛が続く場合は、必ず医師の診察を受けましょう。
2-3. サポート体制の活用:地域のリソースを知る
流産後のサポート体制は、近年、充実してきています。国や自治体、そして民間の団体が、流産を経験した女性とその家族を支援するための様々なサービスを提供しています。
令和4年に改正された児童福祉法等により、令和6年4月から市町村は. 全ての妊産婦、子育て世帯、子どもへ一体的に相談支援を行う機能を有す. る機関である「こども家庭… 引用元: 最近の母子保健を取り巻く状況
具体的には、以下のようなサポートが提供されています。
- 産前・産後サポート事業: 妊娠・出産に関する悩みや不安を相談できる窓口や、家事や育児のサポートを受けられるサービスがあります。
妊娠・出産、子育てに関する悩み等に対して、母子保健推進員、愛育班員等の母子. に係る地域の人的資源や、研修を受けた子育て経験者・シニア世代の者、… 引用元: 産前・産後サポート事業ガイドライン 産後ケア事業ガイドライン
- 心のケアサービス: カウンセリングや、心の健康に関する相談ができる専門機関があります。
- 経済的支援: 妊婦支援給付金(旧:出産・子育て応援給付金)など、経済的な支援を受けられる制度があります。
これらの情報を積極的に活用し、自分に合ったサポートを見つけることが大切です。 地域の保健センターや、病院の相談窓口などで、詳しい情報を得ることができます。
3. 流産後、また妊娠できる?:不安との向き合い方
流産を経験した多くの人が抱く不安の一つに、「また妊娠できるのだろうか?」というものがあります。流産は、妊娠への不安を増大させ、精神的な負担となる可能性があります。
不妊治療専門クリニックにおける. 流産・死産等を経験した女性に対する支援。 引用元: 不妊治療専門クリニックにおける 流産・死産等を経験した女性 …
しかし、ほとんどの場合、流産後も再び妊娠することができます。
- 妊娠への可能性: 流産を経験したからといって、将来的に妊娠できないわけではありません。多くの女性が、流産後にもう一度妊娠し、健康な赤ちゃんを出産しています。
- 再発のリスク: 流産を繰り返す場合(2回以上の流産)、原因を特定するための検査が必要になることがあります。検査の結果によっては、適切な治療を受けることで、妊娠の可能性を高めることができます。
3-1. 産婦人科医との連携:検査と相談
流産後の妊娠を希望する場合は、産婦人科医とよく相談することが重要です。
- 検査: 流産を繰り返す場合、原因を特定するための検査(血液検査、子宮の検査など)が行われます。
- 治療: 原因が判明した場合、それに応じた治療が行われます。
- 心のケア: 妊娠への不安が大きい場合は、カウンセリングを受けることも有効です。専門家と話すことで、不安を軽減し、前向きな気持ちで次のステップに進むことができます。
3-2. パートナーとのコミュニケーション:共に乗り越える
流産後の妊娠への不安は、一人で抱え込まず、パートナーと共有することが大切です。
- 感情の共有: パートナーと、流産に対する感情を共有し、お互いを支え合うことが重要です。
- 将来の計画: 妊娠、出産に関する将来の計画を、パートナーと話し合いましょう。
- サポート: パートナーは、身体的、精神的なサポートを提供し、女性が安心して妊娠できる環境を整えることが重要です。
4. 悲しみを乗り越えるために:自分なりの方法を見つける
流産は、深い悲しみと喪失感を伴う経験です。その悲しみを乗り越える方法は、人それぞれ異なります。大切なのは、自分なりの方法を見つけ、無理なく、自分のペースで前に進んでいくことです。
- 感情の表現: 自分の気持ちを素直に表現することは、心の負担を軽減するために重要です。泣いたり、誰かに話したり、日記を書いたり、様々な方法で感情を表現しましょう。
- 休息といたわり: 心と体を休ませ、無理をしないことが大切です。
- 時間をかける: 悲しみは、時間が解決してくれることもあります。焦らず、自分のペースで、前に進んでいきましょう。
- 前向きな気持ち: 辛い経験を乗り越え、前向きな気持ちを持つことも大切です。目標を持つ、趣味に没頭する、新しいことに挑戦するなど、自分の心を満たす方法を見つけましょう。
私の場合、動画を撮ることも、その一つでした。自分の気持ちを整理し、同じ経験をしている人と繋がることができたら…そう思って、今回この動画を制作しました。
色々な意見があると思いますが、全てをさらけ出す必要はないと思っています。でも、話すことで心が軽くなることもある。だから、今回は話すことを選びました。
結論:流産を乗り越え、自分らしい未来を歩むために
流産は、誰もが経験する可能性があるにも関わらず、その悲しみや苦しみは、個人の心に深く刻まれます。しかし、流産は決して乗り越えられないものではありません。この記事を通して、流産の現実を知り、心身のケアを大切にし、専門家や周りの人々のサポートを活用することで、流産を乗り越え、自分らしい未来を歩むことができるということをお伝えしたいです。
流産を経験した方は、決して一人ではありません。あなたの周りには、あなたを支え、応援してくれる人がいます。心と体を大切にし、焦らず、自分のペースで、前に進んでいきましょう。
私も、あなたを応援しています。
参考資料:
- 流産・死産等に係る医療機関等における支援のための調査研究 https://www.nri.com/jp/knowledge/report/files/000045381.pdf
- 最近の母子保健を取り巻く状況 https://www.jfpa.or.jp/mother_child/2024saishinnoboshi_web.pdf
- 産前・産後サポート事業ガイドライン 産後ケア事業ガイドライン https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/d4a9b67b-acbd-4e2a-a27a-7e8f2d6106dd/c9cfc841/20241030_policies_boshihoken_tsuuchi_2024_80.pdf
- 不妊治療専門クリニックにおける 流産・死産等を経験した女性 … https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspog/28/3/28_321/_pdf/-char/en


コメント